双恋『バレンタイン・パニック』

 予想外の事が・・・。「双恋」のアニメで半泣きにさせられるとは・・・○| ̄|_
 まず、最初の山場(というか修羅場)の、一条姉妹の言い争いですけど、菫子が最初に薫子に対して詰め寄りました。この時に菫子が薫子に「確認しておかないと・・・」と考える元となっているのが、双子ということで常に一緒に居ることで他人から比べられて、また自分自身で自分と相手を比べて、そういう状況に根ざしたコンプレックスだった訳で、第5話でしたか、望が薫子と菫子それぞれから聞かされた思いが少しだけネガティブにでてしまっていました。
 そして、同様の思いを薫子も抱えており、それを感情が高ぶるにまかせてお互いにさらけだします。
 印象的だったのは、それぞれの表情もそうなんですけど、二人の感情にシンクロしていたやかん。
 菫子が(チョコレートを溶かすのは湯煎で行うので)やかんをコンロに置き点火。この時菫子の心にも火がついちゃったんですねぇ。その後、途中で挟まれた、やかんが口から水蒸気を出す描写が、時間経過を印象付けます。そして最後、コンプレックスを言い合った後吹き零れ、菫子が慌ててガスを止めます。
 このやかんが吹き零れるシーンがあったことで、二人が冷静になり、お互いの気持ちをしった上で望に気持ちを伝えようと前向きに決意するまでの流れに、切り替わります。その、話の流れの自然さというか、話に登場するものの意味の持たせ方に感心しっぱなしです。
 そして、次回への引きずりまくりな第2の修羅場であるところの、一条姉妹が望にチョコレートを渡す所を目撃するシーン。桜月姉妹の必死さが「これでもかっ」ってくらいに表情として現れていたのがなんとも切ないシーンでした。また、望が(半ば無理やり)チョコを受け取ったところで剣持氏が登場、望に何かを判断する余裕も何か言葉を発する余裕も一切与えない最良のタイミングで登場し、桜月姉妹を連れてゆくから、最終回に向けて望がさらに追い詰められます。
 また、剣持氏が運転する自動車が走り去るシーンも、望・街路樹・学校の壁などの背景、これらの動きが細かく、走り去る時のその「離れてゆく様子」が誇張されるように演出が施されていて、これがまた望が一人取り残される印象を強調します。
 望は結局、一条姉妹からのチョコレートにしても、桜月姉妹からのチョコレートにしても、場の流れというか、相手の迫力に押されて流されて受け取った事が、多少の「自分が優柔不断なんだ」という自覚に追い討ちをかけて自己嫌悪に陥り双子塚の前でorz状態。

 というところで次回に続くのですが、いくつかのサイトでは最終回について予想をしていました。そこで、自分も少しだけ考えてみたのですが、そうした時に少し気になる箇所が。
 それは、一条姉妹がチョコレートを渡した後です。「なんかはずかしぃ〜」と菫子が言いながら走って行くのですが、その時の様子が、(自虐的な)望から「幼馴染だから(チョコをくれるんだね)」と言われた後の真剣に自分達の気持ちをぶつけている時の様子と打って変わって、非常に軽いような印象と二人らしからぬという違和感を受けたのです。
 ということで、望が桜月姉妹を選ぶのではと予想します。雑誌での扱いなんかを見ていても桜月姉妹こそがメインヒロインとして扱われているような気もしますし。
 本編中では一条姉妹を気にかけている様子を何度も出してはいたものの、次回予告で「桜月姉妹の為に何ができるのか」とか言ってるからなぁ。むしろそう考えるのが自然ですか?
 まぁ、ゲーム中の一条姉妹が恥ずかしげもなく大声で「ダ〜リン(ハァト)」とか言っているのにあてられて私の脳みそが腐ってるという可能性もありますがw

 しかし・・・、録画したデータを削除するべきではなかったですよ。DVD買うか?(はやまるな)
 
 ちなみに、(無理やり)ゲームに絡める話をするならば、一条姉妹の言い争いの原因は望むの接し方に問題が(大なり小なり)あった訳で、ゲームにおける「ラブバランス・ポイント」(姉妹の一方に肩入れしてると、好感度があがらないシステム)によって表現されているのかなぁと。しかも、アニメのケースだとかなり悪い状態だった(少なくとも、菫子・薫子両名はそう感じていた)ということになるのでしょうかねー。

 というわけで、アニメと違い甘ったるいくらいのゲーム版で菫子・薫子姉妹分を補充することにします。